子どもをつぶす親の共通点5

1. 夫婦仲が悪い親

特に、感情に任せて相手(伴侶)の悪口を我が子にぶつける親は最悪だ。安定しない家庭に安定している子は望めない。仲の悪さの原因はさまざまだが、夫や親族の愚痴を吐き続ける母の元に育つと、その子は遅かれ早かれ壊れる。

2. 上限を決める親 

我が子が「これになりたい」というような将来についての希望を口走ったときに「(いつも口だけで地道に努力しない)おまえにできるわけがない」「向いていない」「無理」「普通になれ!」という親は、その瞬間に子どもをつぶしている。二度と子どもは「将来」を口にはしないだろう。

3. ペナルティを科す親

「成績が悪くなったからお小遣いをなしにした」という中高生の親からの相談(相談は別の内容)をよく受けるが、その子の成績は永遠に上がらない。罰則からは生産的なものは何も生まれない。とはいえ、逆に、成績が良くなったからご褒美をあげるというやり方が正しいわけではない。私の知る限り、成績の良い子に、親にエサで釣られた子は存在しない。

4. 環境を見ない親

「この内申だから自動的にこの学校」というように「環境」を見ない親は失敗しがちだ。

「環境」だけは親の努力が利く範囲なのだ。この場合の「環境」は学校、習い事、塾、友人関係など、我が子が接するあらゆる空間を指す。

存在を認めてもらえ、なおかつ長所を伸ばしてもらえる「環境」に我が子を置いてあげることが思春期の子育てには何より必要なことである。

5. 時代を見ない親

一流大学→一流企業というモデルが崩れた今、親たる者、時代をよく見て子育てをすることが求められる。

一例を挙げるならば、我が子が思春期に突入しても「悪魔の機械」だからと電子機器を一切与えない親がいるが、ツールが使えなければ現代社会では生きられない。悪いのは「機械」ではなく、「使い方」である。

「先送りをしない親」でも述べたが、初めて電子機器を子どもに与えた瞬間が大事である。親こそがその機器のメリット、デメリットを把握し、年齢に適した使い方のルールを親子で話し合うことが重要だ。「恐怖感」にかられて闇雲に「反対」しても、子どもの反発を招くだけである。

まず親が機器を学ぶことが先決だ。ゆめゆめ、便利だからと「子守り」にダラダラ使ってしまうことだけは避けたい。親子のルール作りが不可能になるだけでなく、後で払う代償が大きくなっていくからだ。

以上、子どもを伸ばす親、つぶす親のポイントを挙げた。

子育てはめんどくさいものだ。「お手軽・便利」には子どもは育たない。

我が子に「手をかけて」「目をかける」ということを日々の暮らしでし続けて行くことは容易ではないが、子どもを伸ばす親とつぶす親の差異は「ちょっとした子どもへの働きかけ」があるかないかである。

「めんどくさい」という気持ちを少し棚上げにして、我が子に寄り添ってみるということが「できる第一歩」だと言えよう。

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