子どもを伸ばす親の共通点5

1. 夫婦で腹を割って「我が家の教育方針」を決める親

小学校受験、あるいは中学受験の願書に「我が家の教育方針」を書かせる学校があるが、その場合、「明るく、元気に」といった記述では表現が十分ではない。「正答」は1つではないが、例えば、「両親ともに、暗記による知識のつめこみ作業より、子どもの知的好奇心を刺激するような言動を常に心掛けている。今後とも、我が子が自身の頭で考え、判断できる力を大切にしながら育てていきたい」といった具体的かつ熱意の込められたメッセージでなければならない。

どういう大人になって、こういう人生を歩んでほしい、よって親はこういうサポートを惜しまないという、夫婦の一致した共同目標があるご家庭は子どもの将来が違ってくる。

夫婦が腹を割って、お互い本音で「こういう子育てをしよう」と話し合うことが肝要である。

2. 小さな長所を発見し褒める親

私たち親は子どものためと思い「短所を矯正」することに力を入れがちであるが、生きるに当たってそれはさほど重要なことではない。なぜなら、短所は長所の裏返しだからだ。

子どもの長所、あるいは得意なことを瞬時に褒めて、的確にアドバイスする。そのことで子ども自身の「自信」に繋がるように「洗脳」していくのは親の務めである。

「自己肯定感」を持って成長できた子どもは間違いなく幸せである。

3. 「先送り」をしない親

子どもが世の中で「初めて出会うもの」との瞬間を見逃さないことが重要だ。

例えば、生まれて初めて我が子が箸を持つ瞬間にきちんと正しい持ち方を教えてあげる。めんどうだから後でいいやと先送りをしたとするならば、我が子が長じたときに矯正しようとしても膨大な手間と時間がかかるだけである。

初めて出会う鉛筆、初めて出会う提出物の期限、初めて出会うPC……。ありとあらゆる我が子が出会う「初めまして」に心を配る。これが我が子の干支1巡目までにきちんとできているご家庭には問題が少ない。

4. 「人の役に立つ」素晴らしさを教えられる親

人間は誰かのために何かをやれるということに幸せを感じる生き物である。それゆえ、我が子が幼いころより「この仕事は世の中にこう役立っている」という視点で解説してあげる家庭に育つと職業観が自然とついてくる。もちろん親自身が社会に貢献し、努力している一社会人(専業主婦ならば家庭に貢献している)であるという背中を見せ続けることはとても大事なことである。

5. 打たれ強い子に育てられる親

ある会社で上司に「バカヤロー! 辞めちまえ!」と言われただけで本当に辞めた新人がいる。あるテレビ制作会社のディレクターは「今欲しいもの? 辞めないAD!」と言い切った。

先行き不透明な世の中で必要なのは「打たれ強さ」である。

親は子どもが幼いときから、失敗させることを恐れない。失敗したことを「経験値が増えた」と言って逆に喜べる。どうしようもない失敗をしたときこそ「(おまえは)大丈夫」と言って、動じない最後の砦となれるならば、その子は「ここ一番!」のときには粘り強さを発揮できる人間になっている。

反対に「子どもをつぶす親」はこうである。