走りながら集めた情報を商品に生かす

午前中はだいたい1時間刻み、午後は2時間刻みでミーティングが続く。合間に部下から「ちょっと10分!」と飛び込みの相談や来客応対などで、終業時間までは自分のデスクに座る暇もないほどだ。

始業後の島田氏は、朝9時から夕方5時ごろまで1日5~6件の社内ミーティングや会議が入り、スケジュールはびっしり埋まってしまう。合間に部下から飛び込みの相談もあるので、上司として常に部下とのコミュニケーションを図る体制を取っていなくてはいけない。プレーヤーでもある課長という立場で、日中はそうした折衝に忙殺され、フリータイムはほとんど持つことができない。こうした状況も、頭を整理する自分時間を確保する必要性を感じるようになったきっかけだった。

島田氏が所属するパブリック商品企画部は病院やホテル、駅など、公共で使用するトイレやバスルームを企画するのが業務。発想力と広範囲な情報収集力が求められるだけに、業務時間以外も常にアンテナを張っておかなくてはならない。島田氏は街を走りながら公衆トイレやコンビニに立ち寄って観察したり、異業種の友人のフェイスブックを見て仕事に応用できることがないかをチェックしたりしている。そうした情報を朝時間にまとめて整理する習慣がついた。

昨年は「朝時間のこまめな積み重ね」が実を結び、病院向けのトイレ・シャワーユニット「オクタゴン」の商品化に漕ぎ着けた。これからも朝ランを継続し、新たな商品企画を練る「自分時間」をより充実させていくつもりだ。

●島田さんの一日

5:00 起床
5:30 家の周りをランニング
6:00 シャワー、食事
6:45 家を出発
7:50 出社して1時間は「自分の頭の整理」タイム
8:50 始業。トップスピードで仕事できる状態に
9:00 1時間刻みでミーティングの連続
12:00 昼食。朝ランをしているので、かなりがっつり食べる
13:00 2時間刻みでミーティングの連続
19:00 退社
20:00 帰宅
23:00 就寝

(澁谷高晴=撮影)
関連記事
美人秘書が明かす「ボスの時間管理」のウラ側【1】セブン-イレブン・ジャパン
稼ぐ人が見据えているのは、どのくらい先の未来か
朝の2時間は自分にとってのゴールデンタイム
1日の使い方、仕事の優先順位をどうするか?
なぜ、朝ゲームする人は1日中パッとしないのか