独立しやすい制度が「目立つOB」を生んだ

私は、「元リク」だ。大学を卒業後、97年にリクルートへ入社し、05年に退職した。「元リク」とカミングアウトするときは、少しだけ緊張する。世代やスタンスなど、相手によって反応がまるで違うからだ。

世間には「リクルート信者」と呼ぶべき人たちがいる。社会人から学生まで、いまの自分の立場に不満を持っている人が多いようだ。彼らは目をキラキラとさせて「リクルート出身なのですね。すごい! その頃の話を聞かせてください!」などと言ってくる。ただ、こういう人たちは、驚くほど実態を知らない。

いまやリクルートは「普通の日本の大企業」である。グループ従業員数は約2万8000人。昨年度の連結売上高は1兆1915億円。このうち海外部門は2800億円と23%を占め、グローバル化が進む。20年前には約1兆4000億円の有利子負債があったが、完済している。「人材輩出企業」という評価も聞く。「元リクは優秀な人ばかり」というのだが、これは本当だろうか。OBの一人としてあえて言おう、カスである、と。いや、それは幻想である、と。