日本ではiPhoneのシェアが50%を超える。ケータイジャーナリストの石野純也さんは「海外では、機能や性能、価格のバリエーションが多いアンドロイドが8割以上のシェアを占めるが、日本ではアップルのビジネスモデルが見事に成功した」という――。

※本稿は、石野純也『通信ビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

アップル アイフォン 15 プロ スマートフォン
写真=iStock.com/Nodokthr
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日本では、2人に1人がiPhoneを使っている

日本上陸の時から高い注目を集めたiPhoneは、スマホ全体の半数ほどを占めるまで拡大しました。日本では、2人に1人がiPhoneを使っている状況と言えるでしょう。

一方、iPhoneの登場から近い時期に登場した、もうひとつのスマホ用プラットフォームがあります。グーグルのアンドロイドです。このOSを搭載した端末は、米国通信事業者のTモバイルが2008年に発売。日本には、翌年の2009年に上陸し、ドコモが販売を開始しました。

国内ではiPhoneとシェアを二分しているように、世界でもiPhone以外のスマホはほぼアンドロイドを搭載していると考えて間違いありません。むしろ、海外ではアンドロイドが寡占状態になっている国や地域もあるほどです。グローバルで見れば、スマホと言えばアンドロイドと言っても過言ではありません。

iPhoneはアップルが端末からOS、サービスまで一手に手がける、垂直統合のビジネスモデルで開発されています。これに対し、アンドロイドはよりオープンな方向を志向しています。

アンドロイドのビジネスモデルは水平分業

まず、OSはオープンソースで開発されており、誰もが自由に利用可能。グーグルのサービスを搭載するためには、テストをクリアしなければなりませんが、OS部分だけを使った機器は数多く存在します。現在では、子ども向けの携帯電話のような端末も、ベースのOSにはアンドロイドを採用しています。グーグルのサービスさえ使わなければ、メーカーが自由にカスタマイズできるというわけです。

また、スマホに搭載されるアンドロイドも水平分業志向です。Tモバイルのアンドロイド初号機も、開発したメーカーはグーグルではなく、台湾のHTCです。また、日本メーカーでは、ソニーやシャープもアンドロイドを搭載したスマホの「AQUOS」や「Xperia」を開発しています。海外メーカーでは、韓国のサムスン電子が「Galaxy」、中国のシャオミが「Xiaomi」シリーズなどを手がけています。

端末の名称は異なるものの、いずれもOSはアンドロイド。メーカーごとのカスタマイズが認められているため、ユーザーインターフェースの外観が異なっていたり、各シリーズの独自機能が搭載されていたりはしますが、アプリは同じものをインストールすることができます。OSはグーグルが作り、それを端末メーカーが使って端末を開発し、販売するというのがアンドロイドのビジネスモデル。それぞれのレイヤーごとに、分業体制が敷かれていると言えるでしょう。