少し余裕がある朝なら、「朝イチ・ノルマ」も効果的だと村上崇氏は語る。

「いわゆる朝活で、出勤する前に読書会などに参加すると刺激を受けます」

村上氏自身も参加経験があり、そこでは自分の好きな著書について他のメンバーにその要旨と感想を順番に発表する。参加メンバーは、やる気に満ちた人が多く、自分とは異業種の大手企業社員であることも少なくない。「世の中には、優秀な人がたくさんいることを痛感させられます。上には上がいる、怠けてはいられないぞ、とアドレナリンが体内を駆け巡ります」(村上氏)。

参加前には著作を読み込み、それなりのアウトプットをしないと体裁も悪い。しっかり準備し、自ら他流試合に挑む精神が、朝から夕方までやる気を持続させることになり、またビジネスマンとしての「器」を大きくすることにもつながるのではないか、と村上氏は語る。

「いっそのこと朝の勉強会を主宰してしまう作戦もありです。ファシリテーターの役割を担うことになり、さらに綿密な下準備が必要となるので、自分に負荷がかかります。仕事との両立が可能な範囲で月1回でも開けば、リターンも大きいでしょう」(村上氏)

では、仕事にとりかかる段になって、どうしてもやる気にならないときはどうするか。元ユニクロ店長で作家・写真家の有川真由美氏はアドバイスする。

「自分の得意なワーク、簡単なワークなど、プレッシャーのかからない仕事からスタートすると集中度が次第に増してきます。手をつけやすく、いつの間にか夢中になって、大きな仕事にも無理なくとりかかれます」

メールをさくさく処理する。また労働環境浄化のためデスクを水拭きする。そんな低負担の労働で助走し、やる気のギアを上げていくのだ。

カーツメディアワークス代表取締役社長
村上 崇
クラウド系の情報収集・整理術に精通している。最新刊『ダンドリ上手になる技術』では便利なアプリも紹介。
 
作家・写真家
有川真由美
化粧品会社、塾講師など多くの職業経験を生かした「働き方」のアドバイスに定評。著書に『仕事ができて、なぜか運もいい人の習慣』など。
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