知らないうちに浪費している時間を限りなくゼロにし、1日の密度をより高めたい! タイムマネジメントの達人が目からウロコの時短スキルを特別公開します。

「朝活」を主宰してアドレナリン大噴出

人間、スイッチひとつで起動するパソコンのようにはいかない。やる気を点火するには助走が必要だが、会社に着いてから、それを始めるのではあまりに遅すぎる。たちまちお昼である。

「助走は、起床直後から少しずつ」

と語り、「名文」の力を借りてやる気に火をつけるというのが企業のデジタルマーケティングやPR戦略などを手がける、カーツメディアワークス代表・村上崇氏である。

表を拡大
朝イチ、ドラッカーの金言を読んでカツを入れる

「私は生活動線上でモチベーションを上げていきます。まず、起床直後に入るトイレに市販されているドラッカーの365日の日めくりカレンダーをかけておき、用を済ませながら読みます。通勤時には、音で脳を覚醒させます。定番はお気に入りの映画音楽と、中国明代末期の学者・洪自誠による人生訓の書『菜根譚』のオーディオブック。味わい深い名言がじわりと染みてきます。忙しい時期には、つい近視眼的になってしまいますが、古典の名文を読み聞きすると物事を俯瞰できます。もやもやした気持ちが消えて、エンジン全開で仕事ができるんです」

プレジデント読者にはお馴染みのドラッカーに加え、儒教・仏教・道教という東洋三大思想を組み合わせて書かれ、故五島慶太氏(東急電鉄創業者)、故田中角栄氏(元首相)、北尾吉孝氏(SBIホールディングスCEO)の愛読書でもある『菜根譚』。「物事が失敗した後には逆に成功するものである。だから、自分の思い通りにならないときでもやたらに手を放ち投げ出してはいけない」といった名言を聞くと「今日も1日やるぞ、と心のエンジンが温まる感じがする」(村上氏)という。

会社で自分の目標や、著名人の名言などをデスク、スケジュール帳などに貼っておき、朝一番や仕事の途中でついダラけたところでやる気を再点火したい場合に読むと効果があるという。