なんとカップル成立率50%という快挙!

最初こそ緊張気味の彼らでしたが、放送作家の軽妙な司会のもと、打ち解けていきます。「めっちゃ優しい人を見つけて帰ります」と男性が言えば、「すてきな一日になりそうです」と女性が返す。「マッサージが得意です」と女性が言えば、「料理ができます」と男性が返す。そしてみんながわあっと笑う。「大人の遠足」とはこのこと。のっけから和気あいあい、楽しいムード満開です!

正直、このメンツを見る限りは未婚率の高い理由がわかりません。

というのは、みんな恋愛ポテンシャルが十分に高いからです。男女半々の8人ずつが8テーブルに分かれておこなう『うたづくり』。まとめ役に筆記役、積極的に歌をつくる人、それを真剣に聞く人と、誰ひとり外れることなくそれぞれに個性を発揮しながら、ここでも和気あいあいと作業に取り組んでいます。

小中学校のグループ授業をふと思い出すような、ほのぼのとした雰囲気です。なぜ彼らに恋人がいないのか。お披露目された歌に、そのヒントがありました。

「雨模様 いい人見つけに 時雨殿 あなたに会えて 心は晴れ晴れ」

ふだん出会いがないからここへ来たという意味です。確かに、市の調査でも、未婚女性のほぼ9割(87.8 %)が結婚を望みながら、その4割以上(42.0%)が「異性にめぐり合えない」ことを“結婚していない”理由に挙げています。恋をする前に出会うチャンスがない!

大堰川にこぎ出す新カップルたち

恋愛で大切なのは打率ではなく打数なのではないか。まずは打席に立つことだ。出会いさえあればきっと恋は始まる――。そのことを筆者が強く認識したのは告白タイムです。

それは波乱の幕開けでした。

トップバッターの男性が意中の女性の前に立った瞬間、例によって「ちょっと待った!」の声がかかり、計4人が並んだのです。ところが、歌を詠みあげ「お願いします」と短冊を差し出す彼ら全員に、女性の答えは「ごめんなさい」。どこからともなく嘆息が漏れます。(もったいない。今日会ったばかりの男女が簡単に結ばれるわけないか……。こりゃダメかなあ。)

しかし! それからが驚きの急展開! 

予想は簡単に裏切られます。その後差し出される短冊は次々と受け取られ、最終的に15組ものカップルが誕生したのです!(昨年も14組成立)