話題になっていたものの、難しそうで敬遠していた本の数々。斯界の第一線で活躍する権威たちが、それら一見して難解そうな書の読み方を手ほどきする。

新しい制度や社会の姿を読みとく

ビジネスマンであれば、社会がどうなっていくかという考えなしには戦略を立てづらいですし、それこそが本当に知りたいことだと思うんです。しかし、哲学や思想というと、一見関係ないように見えるかもしれません。

ただ、歴史を振り返ると、たとえば中世から近代に移り変わる過程では、デカルトやジョン・ロックなど多くの哲学者の知見が社会に影響を与えました。近代的な科学や民主主義も背景には哲学があるのです。

この3冊は、いずれも70年代生まれの著者による論考で、まさに時代の転換期ならではの内容。現代社会の特性を見据えながら、新しい人間観や社会観について根源的に論じるこれらの本には、近代初期の哲学や思想と同じような香りを感じます。