とはいえ、TOEFLやSATといった学力だけでは合格できないのが、欧米のトップ大学受験の難しいところ。出願時に提出する英文エッセーに加え、高校時代の成績、スポーツや芸術分野を含む各種の課外活動歴、リーダーシップの経験などをトータルに評価したうえで、その大学が求める人材かどうかを判断されるからだ。
高校の評定平均は5段階評価で4.6~4.7は必要というから、学校の勉強も手が抜けない。
東大や京大を併願する生徒も多く、その場合は別途に受験勉強の手間もかかる。
「圧倒的な学力は大前提ですが、それだけでは受からない。その子なりのオリジナリティーが出るような体験、それを表現したエッセーも大事になってくる」(ルートH・藤井氏)
いつごろから準備を始めればいいのか。
「英語圏での生活経験がない場合、中3から高1の段階で、真剣にTOEFLを見据えた勉強を始めないと間に合わないと思います。SAT対策については、高2からでも大丈夫でしょう」(アゴス・ジャパン、後藤氏)
何より必要なのは、リスクを取りに行く覚悟だ。
「東大なら合格可能性が80%あるような子が、合格可能性の読めないハーバード大に挑戦するわけです。確率論で将来の保証を求めるなら、素直に東大に行ったほうがいい」と藤井氏。
リスクを取ってでもやりたいことがしたい、それを通じていつか社会にインパクトを与えたい――そんな強い意志の持ち主なら、アイビーリーグに挑戦してみる価値はある。