ジョン・ホプキンス大学へ行きたい

おそらく千葉中入学時点では、保護者の多くは「これで、いい大学へ行ける」と考える。そして、その期待が高いのも事実だろう。

「子供が入学した当初は大学進学に目が行きがちな保護者の方も多いですが、総合学習の発表を見ると『こういうことが、これからの時代には大切なんですね』と実感していただけるようです。そして毎日、子供がニコニコしながら学校であったことを家で話す姿を見ると、『必ずしも大学名がすべてではない』と考えが変わるのです」(高岡校長)

すなわち、千葉高の一貫化の成果は大学合格実績以上に、卒業生の社会での活躍によって評価されるべきことなのかもしれない。

「もともと千葉高の生徒は『将来、何をしたいのか』という視点で大学を選んできました。内進生によって、その選択肢はより柔軟に広がっていくでしょう。海外異文化研修で訪れたMITで利根川進さんが『若い人たちはもっと世界に出るべきだ』と講演をしてくださいました。これに影響を受けたのか、内進生のある生徒が『先生、僕は千葉大医学部を卒業して、ジョン・ホプキンス大の大学院に進学したいです』と言ってきました。こうした将来像を描く生徒が増えつつあります」(同)

これからの千葉高校は、東大合格者数以外の部分でも、大いに期待させてくれそうだ。

(小原孝博=撮影)
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