灘高→東大医学部のカリスマ登場。準備は早いほどいい

医師という聖職への憧れか、はたまた就職不安の裏返しなのか、医学部人気は過熱の一途をたどっている。その第1関門となる医学部受験は、学力に自信のある志望者が集中するハイレベルな戦いになること必至。参戦するなら相応の準備は不可欠だ。

「医学部合格の極意」シリーズほか、受験関連書のベストセラーを多数上梓し、“受験の神様”の異名をとる和田秀樹氏によれば、「勝負は小学生のうちから始まっている」という。中学受験を目指すかどうかは別として、早いうちから学力の基礎を固め、医師に通じる職業観を養ってこそ、医学部受験に対応できる学力と胆力が身につくのである。

氏自身も難関・灘高から東大医学部へと進学し、現役の精神科医として活躍しているだけに、実感を踏まえたアドバイスとしてぜひ参考にしてほしい。

5年生のうちに「6年生の計算問題」まで終わらせよう

医学部合格にはセンター試験で9割以上得点できるレベルが求められます。

しかし英語、国語、社会などはもともと完璧を期すのが難しい科目です。勉強次第で満点を目指せる数学や理科で点を稼ぐのが9割への近道になります。

そのために重要なのが計算力です。

大学入試の理数科目の得点は、小学校で学ぶ計算をいかに速く正確に行えるかがカギを握ります。

三角関数や微分積分が出てくるのは大学入試でも数II、数IIIと物理くらいのもの。化学や生物で使う計算は、複雑になっているとはいえ、元をたどれば小学校で習う四則演算の発展形です。

しかも算数はすでに習った知識を基礎にして次のステップへ進む積み上げ式の教科なので、1度つまずくとその後に習う内容も身につきません。だからこそ、すべての土台となる計算力を小学生のうちに確実にしておく必要があるのです。