山崎GMは朝、iPhoneにダウンロードした講義を視聴しながら通勤し、ネット上で行われる必修科目の議論にもiPhoneから投稿することが多い。
「世の中にマネジャー向けのスクールはたくさんありますが、業務もあり家族との時間も大切にしたいとなると、通学は物理的にも時間的にも難しい。その点、すき間時間をフル活用できる大前経営塾の仕組みは素晴らしいと思います。海外出張の際もアクセスできるので、その期間の講義や議論への参加がストップしてしまうこともありません」
韓国駐在時代にも山崎GMはBBTのオンライン学習プログラムを活用し、豪ボンド大学のMBAを取得している。
「会社での議論はどうしても立場に左右される面がありますが、BBTのプログラムには多様な人が集まっており、そこでの議論は純粋な中身勝負です。そういう環境で学ぶメリットは、ファクトに基づき筋道立てて議論するくせが付くことです。また、自分の専門分野や関心事を超えたテーマについて議論するのでとても刺激的で、『これは専門外だから』といって自分の頭で考えることから逃げる意識もなくなりました」
山崎GMはとくに役立っている科目としてRTOCSをあげる。時事的なトピックを取り上げ、「もし自分がその経営者だったらどうするか」について、ファクトを集め1週間以内に結論を出すこの科目は「普段使っていない頭を使う」ので、大変だが非常に面白いという。
いま山崎GMが業務で構想しているのは、既存の組織やブランドを活用しつつ、新たなビジネスの広がりをつくり出すことである。最近、コーセーは対面販売を基本とするコスメデコルテのファンサイトを立ち上げ、ネット上でも顧客との関係性を構築しながら商品の購入はリアル店舗で完結する仕組みづくりに取り組んでいる。
こうした新たな仕掛けを考え、取り組むうえで大前経営塾やMBAプログラムで培った「考える習慣」が役立っている。