ニューヨークでのプロモーション活動を通じてホッピーの可能性を追求しているホッピービバレッジ社。海外では日本企業であるために信頼を得る機会が多い、と石渡社長は言います。経済人たちが築いてきた「日本人としてのあり方」に迫ります。(2024年5月20日レター)

かつてフランスの劇作家ポール・クローデル氏は、「私がどうしても滅びさせたくない民族がある。それは日本人だ」と語ったそうです。なぜ滅びさせたくないのかといえば、日本人の心の中に、心遣い、礼儀正しさ、責任感の強さ、道徳心が連綿と受け継がれてきたからではないでしょうか。

身を美しくすると書いて、躾(しつけ)と読みますね。日本人は、家庭でも、地域でも、勤め先でも、正しい心の躾がされていて、それが伝統芸のように受け継がれている民族だと思うんです。海外で活動するようになってから、日本人の心の中にある美しさをより強く感じるようになりました。

(構成=今井道子)