名経営者と呼ばれる人たちにも絶望的な時代があった。果たしてどのように乗り越えたのか。ベストセラー作家が解説する。

功成って名を遂げたカリスマ経営者は、才能が優れ、努力を惜しまなかったばかりでなく、「運も強い」とよく言われます。しかし、持って生まれた「運のよさ」があったとしても、名経営者は、自分で「運を切り開く術」を身につけていたと、私は考えています。

その秘訣が「人脈づくり」。文芸評論家の谷沢永一氏は、「幸運は人の形をしてやってくる」「運のいい人とは他人に好かれる人」とも述べています。つまり、日頃から人付き合いを大切にし、良好な人間関係を築いている経営者は、従業員や取引先といったステークホルダーに支持され、成功しやすいのです。