慣れ親しむと、より安心感を抱く
わかりやすい言葉で繰り返されることで、その言葉に慣れ親しみ、その事実を受け入れやすくなる。CMなどで簡明な形で繰り返し主張し続けることで、その製品名に慣れ、聞きなれたもののほうにより安心感を抱くのと同じ効果が見込まれる。こうして、聞き手の心を引きつけていく。
ヒトラーは彼の考えを受けて「宣伝効果のほとんどは、人々の感情に訴えかけるべきであり、いわゆる知性に対して訴えかける部分は最少にすべきだ」「宣伝を効果的にするには、要点を絞り、大衆の最後の一人がスローガンの意味するところを理解できるまでにそのスローガンを繰り返し続けることである」(*)としている。
応用すべきは「知性に訴えかける部分は最少に」「要点を絞る」「最後のひとりまで理解する」そして、「繰り返す」こと。つまり、「誰にでもわかりやすく、ポイントを明確にして、繰り返し伝える」という部分だ。
ただし、情報を押し付けるのではなく、数字など“客観的な事実”もしっかり盛り込むことが、一番のキモになる。つまり、「これで汚れはXX%落ちる」という事実。「客観的なデータ」を持ち込むことで、絶対的な主張を押し付けるのではなく、聞き手が自ら判断する「自由意志」に働きかけることができ、聞き手の自己判断につなげられるからだ。