仕事も人生もうまくいく人は何をしているか。歯科医師で経営コンサルタントの多保学さんは「人はそれぞれ違った悩みを抱え、生き方も異なるから、人を妬んでも仕方がない。自分は自分と割り切り、『自分だけの使命』は何かを考えることが大切だ」という――。

※本稿は、多保学『1億円かけて学んだ成功する人がやっていること』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。

近代的なオフィスの中に佇むビジネスマン
写真=iStock.com/brightstars
※写真はイメージです

悩んでも仕方がないことに悩まない

何事もうまくいく人は、悩んでも仕方がないことには悩みません。

例えば、起きてしまった出来事に対していくら悩んでも、起きてしまった事実は変わりません。そういう時は悩まず、自分でコントロールできることに集中するのです。

私の場合、どんなに悩んでも1日だけです。一晩寝たらスッキリ忘れてリセットします。

友人に、ものすごく成功している歯科医がいます。彼は複数のクリニックを経営していますが、そのうちの1つのクリニックが火事になったことがあります。軽いボヤで、人的被害がなかったことは不幸中の幸いでした。

その翌日にたまたま彼に会う用事がありました。

事件の翌日なのに、落ち込んだ様子はなく、「しょうがないよね。人が亡くなったり怪我をしたりしなくて、本当によかったよ。燃えたものはまたつくればいい」とあっけらかんと笑っていました。

その上、火事の様子が撮影された動画を見せてくれ、「こんなふうに燃えたんだよ」と言っていました。

その時、私は「この人にはかなわないな」と思いました。私だったらとても笑えない状況で、何事もなかったように笑い飛ばしてしまうのです。

テレビで放送されるような火事が、自分のクリニックで起きて、翌日まったく気にしていないというのは、なかなかできないことだと思います。