聖書は古の書物ではなく、私たちの生活にも優れた示唆を与えてくれる……。大ベストセラー『超訳 ニーチェの言葉』の著者が、職場や家庭でのビジネスマンの尽きぬ悩みに、独自解釈した聖書の言葉で応える。
モチベーションには2種類ある。自分の内側から湧き出てくるモチベーションと、外側から与えられるモチベーションである。仕事が楽しいとか面白いというのは内的なモチベーションで、これは長続きするので仕事を成功に導きやすい。
しかし、鼻先にニンジンをぶら下げるような外的なモチベーションは長続きしない。もっとたくさんのニンジンが欲しい、もっと美味しいニンジンが食べたい、とエスカレートしていくから、どこかで壁に突き当たったり、失敗する。
出世競争は組織という枠組みでの他者との競争である。「出世競争に勝ちたい」というのは外から与えられたモチベーションでしかない。誰かに勝ちたい、人を負かしたいと思ったら、必ず失敗する。勝つこともあるかもしれないが、いつか誰かに負かされるのである。
出世にこだわる「頑なな心」を捨て、内的なモチベーションを見出さなければ、先々、いい仕事をするのは難しいだろう。
旧約聖書のエレミア書は、紀元前6~5世紀に活躍した預言者エレミアの著作を集めたもの。ユダ王国の堕落と滅亡を体験したエレミアは、預言を伝えるために活発に活動したが、誰にも受け入れられず、迫害を受けてばかりいた。エレミアの預言の正しさが実証されたのは、彼の死後のことだった。
聖書の言葉
主のために割礼をせよ。
割礼とは、性器の包皮を
切り取ることではない。
おまえの心を固く包んでいる
皮を切り去ることだ。
いつまでも神に向かわない
おまえの頑なな心を
包んでいるものを切り捨てよ。
エレミアの書 第4章
主のために割礼をせよ。
割礼とは、性器の包皮を
切り取ることではない。
おまえの心を固く包んでいる
皮を切り去ることだ。
いつまでも神に向かわない
おまえの頑なな心を
包んでいるものを切り捨てよ。
エレミアの書 第4章