数字「3」が持つ、不思議な力
少々脇道にそれるが、この「3」という数は、昔から物事を考えたり構成したりするときの“基準的な数字”となっている。
たとえば、人間は「一人(主観)」対「一人(主観)」に「第三者的な一人」が加わることで“客観性”が生まれ、初めて社会が成立する。つまり3人が社会を構成する最小単位となる。
「過去・現在・未来」「開始、経過、終了」「創造・維持・破壊」など、多くの世界観も3点で表現され、三権分立、三位一体、三種の神器……など、「3」という数は、単に語呂やテンポがいいだけではなく、太古の昔から重きを置かれ、あるいは神聖視されてきた。
これらのことが、上述した“記憶可能な数”と関連しているかどうかは定かではない。けれども、この「3」という数字そのものや「3つ」という数が、人間にとって心地よいリズムであり、周辺社会や子孫により正確に「伝承」するために育まれた人類の知恵だとしても、少なからず説得力を感じられるのではないだろうか。
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閑話休題。「話の輪郭をハッキリさせる」ために必要な要点をまとめてみよう。
相手に伝える目的がハッキリしている場合は、できれば「3ポイント」までにしたい。「今日は3点です」のように、予め“話の全体地図”を示し、聞き手の心の準備も整えよう。そして、ポイント間を移動する際は、必ず「次に移る」と告げること。
これらを忘れずにおけば、あなたの話が整然として効果的に伝わるばかりではなく、デキるビジネスマンとして印象づけられること請け合いである。
[参考資料]
*George A. Miller of Princeton University’s Department of Psychology in Psychological Review, “The Magical Number Seven, Plus or Minus Two: some Limits on our Capacity for processing Information”
*2 John F. Kennedy presidential library and Museum, Special Message to the Congress on Urgent National Needs 1961
*2 Carmine Gallo [2010] The presentation Secrets of Steve Jobs - How to Be Insanely Great in Front of Any Audience, MacGrawHill