お洒落アラフォー:気になる体形の崩れ。お悩み解決売り場誕生
「11年3月1日、大阪を皮切りに全国の基幹6店舗に展開した。初年度10億円の売上高を目指したが、東日本大震災の影響を受けてしまい、やや及ばずに終わった。その後は順調に伸び、今年度でのクリアはまず間違いない」
大丸松坂屋百貨店のアラフォー女性向け衣料品の新型スタイルの売り場「シーズンメッセージ」に携わる本社営業本部マーチャンダイザーの山崎敏子さんはこう振り返る。
同じ名前のゾーンは、ミセス向けの単品売り場ということで以前からあった。しかし、人口の多い団塊ジュニアの女性たちが40歳前後にさしかかっており、彼女らに向けた品揃えに特化して販売拡大を狙った。各売り場の面積は異なるが、品揃えは共通でパンツを核とする。そしてパンツなら8000~1万5000円までの比較的リーズナブルな価格で提供している。
「基本は“アラフォー女性のお悩み解決売り場”であること。彼女たちは出産を経験したりして、体形に変化が現れ始めている。それを無理に隠すのではなく、きれいなシルエットはしっかり見せるというスタイルアップで特徴を出した」と山崎さんはいう。そんなお洒落アラフォーのニーズを満たそうと、有名ブランドのインナーとパンツとの組み合わせも提案してきた。
1年半、売り場を運営してきて見えてきたのは、団塊ジュニア女性の堅実な消費行動だ。バブル崩壊後に社会人になっているので、1万円を使うにしても、商品にそれに見合うだけの価値があるかどうかを判断している。それだけに今後の売り場づくりが将来の成否を左右しそうで、山崎さんはさまざまなプランを練っているところだ。