将来の夢やなりたい職業を見つけるにはどうすればいいのか。20代でアパレル会社「yutori」を立ち上げた代表の片石貴展さんは「自分の好きなことを抽象化していくといい。『自分探しの旅』で自分を無理に別の場所に置く必要はない」という――。
※本稿は、マイナビ健康経営のYouTubeチャンネル「Bring.」の動画「『信じることが真実だ』。人生を最高のものにする『やりたいこと』の見つけ方」の内容を抜粋し、再編集したものです。
好きなものを「抽象化」する
【澤円】自分の「やりたいこと」をどのように探していけばいいのかという永遠のテーマについて、片石さんはどう思いますか?
【片石貴展】自分の「やりたいこと」が、自分の「好きなもの」と関連していると捉えると、わたしには小さい頃から「好きなもの」がたくさんありました。小学生のときの漫画にはじまり、音楽、ファッションと変遷していき、そこからさらに、サブカルチャー全般に興味を持ちました。そのなかで大学時代のバンド活動という実体験も経ながら、少しずつ自分の輪郭がつくられた感覚があります。
同様に、どんな人にも直感的に惹かれるものや、誰かにほめられなくても好きなものがあると思います。そうした「好き」という具体的な体験を「抽象化」することで、その本質を探り出してみるのです。そうすることで、自分の「やりたいこと」を見つけやすくなると考えています。
「好き」という気持ちから集めた情報や知識、体験などは、すべて「やりたいこと」を探すための素材になります。逆にいうと、具体的なインプットが足りなければ、「やりたいこと」もぼんやりして、いわゆる“自分探し”につまずいてしまうのだと思います。