差がつく習慣【5】アイデアや発想が浮かばないときは
●築山先生からのアドバイス
アイデアや発想が浮かばないときの脳は、思考が固定されて堂々めぐりをしている状態です。別のいい方をするなら、脳の同じ部分だけを繰り返し使っている状態ともいえます。
発想を変えるには脳の別の部分を使えばいいのですが、「いつもと違う部分を働かせよう」と意識しても、脳は反応しない。脳を変化させるには、まわりの環境を変えるしかありません。
散歩中にアイデアが浮かんだという話をよく聞きますが、あれも場所を変えたことで新しい情報が五感から次々と飛び込み、それに対応しようとして思考が変化したためです。
パソコンやテレビから新しい情報を得て刺激を受けるという方法もありますが、情報の内容は変わっても、モニターに映し出された平面的な情報ばかりを見ていると、目の焦点が変わらないため、脳の変化はあまり起こりません。
それより効果的なのは、目のフォーカス機能を使って立体的な情報をキャッチすることです。やはり外に出て、遠くのビル群や空に浮かぶ雲を見て目を動かしたほうがいいと思います。
遠くを十分に観察したら、こんどは逆に思い切り小さな世界に焦点を移してみます。例えば観葉植物の葉脈や地面を這うアリの様子を観察すると面白いかもしれません。こうやって目の焦点をダイナミックに切り替えると、脳が急激な変化に対応しようとして思考にも柔軟さが出てきます。