「5名の営業マンで、離島を除く鹿児島県内のすべてをカバーしていくのには、情報共有によるムダを省いた営業活動の展開が不可欠。また、顧客から信頼を寄せられる仲人役になるには、全営業マンがいつでも同じ対応ができるよう、高い水準での営業スキルを身につけていく必要がある」

22年前に入社して以来、鹿児島支店の流通店舗営業所で営業畑一筋のキャリアを磨き、3年半前に所長に就任した高吉忠弘氏が語る。

その高吉所長が顧客との信頼構築、営業マンのスキルアップ、効率的な営業活動を実現するために重要視しているのがコミュニケーションの充実化だ。しかし、単なる「報告・連絡・相談」にとどまらない。自らの経験から、「確認」「点検」「念押し」も重要なポイントと考えている。

確認は、上司に報告したら終わりではなく、その内容が実行できているのかをチェックするといったこと。点検では、協力会社に依頼した工事がきちんと進んでいるのか自分の目や耳で確かめる。最後の念押しは、顧客とのアポイントメントをとったら、例えば「4月11日の月曜日の午後2時に改めてお伺いします」と復唱して、再確認するようなことなどである。

「何もそこまでと思うかもしれないが、ここまでやって初めて顧客との信頼関係を築き上げられる。また『いった、いわない』『やった、やってない』のトラブルの発生を防ぎ、効率のよい営業活動にもつながっていく」と高吉所長は強調する。

しかし「言うは易く行うは難し」ともいう。そこで高吉所長が取り組んできたのが、オリジナルの“報・連・相ツール”を徹底的に活用すること。実はそこに鹿児島支店の流通店舗営業所が、稼ぎ頭チームになりえた秘密が隠されているのだ。