為替オペレーション大失敗の正体

もう一つ、円安の問題について。日銀がETFを買うなどといった市場にお金の量を増やす行為は、いわば“お金の価値を下げる”ことです。円の価値が下がるということは、円通貨の価値を意図的に下げる=意図的に円安を導く、ということになります。

2022年に米国が政策金利を急速に引き上げたときに、日本が追随しなく、日米間の金利差が拡大し、円安が進みました。そして、やっと日本が金利を上げようとなったときに、アメリカは金利を下げる局面に入ってしまった。周回遅れとはいえ、アメリカが金利を下げようというときに日本が上げようとして金利差が縮小すれば、円高に振れるはずですが、それがなかなか振れなくて160円までいってしまった。

これは、日本の通貨の番人である日銀の信任が薄れてしまったことを、為替市場が為替レートに織り込み始めていたと言えるかもしれません。株式が4000円下がる以上に、日本の経済社会にとっては破滅的なことだと私は思っています。