「超加工食品」はがんのリスクを高める

「超加工食品」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

加工食品は、味や見た目をよくする、あるいは長期間常温で保存できるようにたくさんの添加物や保存料を加えた食品のこと。

そのなかでも加工の度合いが最も高いランクに入るのが、超加工食品です。

「超加工食品」はがんのリスクを高める
写真=iStock.com/Surat Sangwato
「超加工食品」はがんのリスクを高める(※写真はイメージです)

コンビニやファーストフードで売っている、菓子パン、カップ麺、袋入りスナック、砂糖を使った甘いデザート類、清涼飲料水、加工肉を使ったハンバーガーなどがそれに当たります。

超加工食品には、糖分や塩分、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸などの身体に悪い油、防腐剤、色素発色剤など非常に多くの添加物が入っていて、日常的に食べ続けると、心臓や血管の病気、肥満や脂質異常症、高血圧、糖尿病などの生活習慣病や内臓脂肪の増加によってがんのリスクが高まります。

S状結腸や直腸のがんリスクが70%も高くなる

フランスの10万人を対象とした研究では、超加工食品を最も多く食べるグループでは、最も少ないグループに比べて、がんの発症リスクが20%以上高くなっていました。

また、どんながんになりやすいかについても、世界中でさまざまな研究が行われています。3つの大規模な観察研究をまとめた解析では、大腸がんの発症リスクが30%上昇し、特に肛門に近いS状結腸や直腸のがんリスクが70%も高くなっていました。

大腸がんは食べ物によってリスクが左右される代表的ながんで、とくに注意が必要といえます。