弱みには強みを、強みには人柄を添えて語る

【千葉】本当にそう思いますね。加えて、コンプレックスや失敗談を語るっていうときに私がよく大事だと言っているのが、「語って終わりにしない」こと。

例えば豊田さんの場合「私孤独でした、以上です」ってなったら、聞いている株主は「じゃあ、何してくれるの?」となると思うんですよね。

千葉佳織『話し方の戦略』(プレジデント社)
千葉佳織『話し方の戦略』(プレジデント社)

そこに「でも、私たちは今違うんです。こうなりました」とポジティブなメッセージが載っているから、この自己開示が輝くと。

また、コンプレックスばかり話さないといけないのかっていうと必ずしもそうではなくて。

もちろん強みを話さないといけない場面もあると思います。「こんな数字が出てます」とか「こんな売り上げになりました」とか。

そのときに大事なのは、やっぱり周囲への感謝とかあとは運が良かったとか。そういう環境要因によって自分が助けられたんだっていうような、ある種の「人柄」の提示。これらをうまく合わせて伝えていくのが重要だと思います。

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