「勉強は楽しい!」と思っている子はたくさんいる

話を戻すと、子どもによって中学受験向きか、高校受験向きかという区別はほとんどありません。どちらにしても基礎学力は必要ですし、毎日の学習習慣は大切です。

よく「うちの子はまだ幼くて……」と子どもの成長を理由に中学受験を回避するご家庭がありますが、中学受験をする、しないにかかわらず、盤石な基礎学力と学習習慣は小学生のうちに身に付けておきたいものです。そこを先延ばしにして困るのは、お子さんです。

西村則康『「受験で勝てる子」の育て方』(日経BP)
西村則康『「受験で勝てる子」の育て方』(日経BP)

また「遊びたい年頃の小学生に勉強を強要するのはかわいそう」と言う方もいますが、それはその人の勉強に対するイメージが「勉強」=「つらいもの」になっているからです。確かに間違った勉強のやり方を続けていると、勉強がつらいものになってきます。でも、中学受験に挑戦する子どもたちの中には、「勉強は楽しい!」と思って取り組んでいる子はたくさんいます。

どんなに大変でも、楽しいことや面白いことがあれば、子どもは一生懸命に取り組みます。サッカーが好きな子だったら、たとえ毎日の練習が厳しくても、試合で点が取れなかったり、ライバルにレギュラーの座を奪われそうになったりしても、「よし、次は頑張るぞ!」と前向きな気持ちを持つことができますよね。勉強もそれと同じ。特別視する必要はないのです。つまり、中学受験に向かない子なんていないのです。

ただ、情報として中学受験と高校受験の違いは事前に知っておいた方がいいと思います。

両者の違いは次のようなことが挙げられます。ぜひ参考にしてみてください(図表1)。

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