「テスラ社に騙された」と苦情が寄せられている
米電気自動車大手テスラのイーロン・マスク氏も詐欺広告による被害者の一人だ。
米フォーブス誌の調査によると、FacebookやInstagram、さらにはXにもマスク氏を騙る暗号資産関連の投資詐欺広告が繰り返し掲載されていた。
金銭をだまし取られた人たちが連邦政府あてに「テスラ社に騙された」と苦情を寄せる事態になっているという。
たとえば、実在しない暗号資産の「テスラ・トークン」への投資を勧誘する広告が、マスク氏の写真とともに掲載されていたという。1200ドル(約19万円)分のビットコインを支払った人がその全額を失ったケースなど、騙された人は枚挙にいとまがない。
イーロン・マスク氏の場合は「自業自得」
ただ、イーロン・マスク氏の場合は、彼の普段からの振る舞いにも原因があるようだ。マスク氏自身も「ドージコイン」という暗号通貨を推薦しており、またマスク氏の詐欺広告は自身が経営する「X」にも掲載されていた。
要するにXの出稿基準を緩いままにしていたのはマスク氏の自業自得ではないか、というわけだ。
そのためか、マスク氏は前澤氏やルイス氏、アル・マナ氏のようにメタ社を訴えてはいない。
オーストラリア鉱業界の富豪であるアンドリュー・フォレスト氏も詐欺広告の被害者だ。
オーストラリアのABC放送によると、オーストラリアは世界有数の「SNS投資詐欺大国」だという。フォレスト氏を騙る詐欺広告によって、67万豪ドル(約7000万円)を失った女性もいる。
フォレスト氏は、2019年にメタ社に書簡を送付して改善を求めたが、詐欺広告はいまだに表示されるようだ。