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図5/7割が話題の仕入れを欠かさない

商談前のトークを盛り上げるためにも、1500万円社員の71.9%が「タイムリーな話題を仕入れておく」ことを心がけている(図5)。相手のひいきチームを調べておいてプロ野球やサッカーの勝ち負けの話題を振るとか、「メディアでは報道されていない重要な企業の動き」のような相手のビジネスに役立つ話題を振って「つかみ」にする。それが無理なら「御社の先日発売した新製品の売り上げはいかがですか」といった旬の話題を振って、相手に興味を持っていることを示せばいい。最悪の質問は「御社の業績はどうですか」などの平凡な話題。「そんなものはホームページを見ればわかるだろう」と相手は思ってしまう。

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図6/35%があいさつで相手を褒める

「相手のよいところを褒める」は1500万円社員の35.1%が実践している(図6)。これは相手に興味を持つ=好きになるということでもあり、相手からも好反応を引き出せる。商談やプレゼンに臨むときは、誰でもきっちり準備をするだろう。さまざまなシミュレーションを行って万全を期すが、大事なことはもっと人間味の部分であり、相手と心を通わせることができるかどうかなのである。

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図7/4割が自分の行きつけの店で接待する

次は接待での気配りについて見ていく。1500万円社員の39.3%が「接待、会食では自分の行きつけの店を使う」と答えているのに対し、600万円社員は30.7%(図7)。“常識”では接待相手が好きな店を選ぶべきなのだろうが、接待の最終目的は相手の気持ちをほぐして商談に結びつけることである。ならば行きつけでわがままの利くホームグラウンドのほうが、自分自身がリラックスして優位に立てるし、突発的な出来事にも対処しやすい。逆に相手が好きな店を使うと相手に対して気を遣い、店に対して遠慮が出るという二重苦の中で商談を進めていくことになる。アウエーでは全力が出しにくい。

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図8/8割が事前に店側に希望を伝える

接待に関する調査では意外な姿も見えてきた。「事前に店側に希望を伝えておく」のは当たり前のことに思えるが、1500万円社員の80.3%が「伝える」と答えたのに対し、600万円社員は71.4%(図8)。料理を出すタイミング、相手の好き嫌い等を事前に店に伝えておいたほうがスマートな商談になるはずだが、600万円社員では3割近くが相手の趣味嗜好を把握せずに場当たり的に接待しているようだ。

※すべて雑誌掲載当時

 

(構成=山本信幸)
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