第2位は「自分の企画・アイデアを通すために根回しをする」。1500万円社員の56.6%が行っているが、600万円社員は36.6%にすぎない。根回しは日本の会社特有の悪弊のように受け止められる一面がある。確かに会議の前に出席者全員に根回しが済んでいて結論も出ており、会議では説明を繰り返して採決するだけというやり方は時間のムダでしかない。会社によっては根回し禁止、会議で一から議論して決めるという方針のところもある。

とはいっても、会議の最大の意思決定者に話を通しておくことは企画を通すうえで必要なことである。このとき、意思決定者が一番上位の役職者とは限らないので見極めが重要である。担当役員を説得すれば企画が通ると思っていたら、実は次長が仕切りのキーパーソンだったという経験は誰にでもあるのではないだろうか。根回しするときには、自分の企画を支持してくれるキーパーソンと、反対勢力のキーパーソンを押さえておく。事前に熱意を伝えて承認をもらっておけば、反対勢力のキーパーソンも賛成せずとも反対はしなくなり企画は通りやすくなる。

第3位は「誤った考えだと思ったら、はっきり指摘する」だった。1500万円社員では63.1%が「指摘する」と答えている。600万円社員では遠慮が先に立つのか45.6%である。

上司の言うことを何でも聞いているほうがいい評価を得られるというのは、現実とは違っている。人事の査定会議では、自分の考えをしっかり持ちTPOに応じて主張する人のほうが高い評価を受けられる。

上司も人間、時として間違うものである。情や好き嫌いで判断してしまうこともあるだろう。そこを会社経営や顧客の観点から指摘すれば、上司も過ちに気がつき「骨のあるやつだ」という評価を下す。必要ならば反論するが、感情的には対立しないよう配慮する。部下が上司を動かすというフォロワーシップを発揮するわけである。実は、それは、上司に誤った判断による致命傷を与えないための「気配り」でもある。

また過ちを指摘した人物に部下がいる場合、その部下たちは彼を「できる上司」と判断する。できる上司に部下はついていくが、単なるイエスマンでは部下の支持は得られない。勇気を持って会社や顧客の観点から過ちを指摘することは重要なことなのである。

ベスト3を見ても「気配り」の大切さを理解していただけたと思う。このあとは、個別の調査結果を分析していこう。