「時は金なり」――時間を自分の意志で使えば、将来、お金になって返ってくる。1週間168時間の使い方次第で、人生の満足感は劇的に変わる。時間、お金、仕事に対する高生産人間の意識を見てみよう。時間をコントロールするためのヒントが見つかるはずだ。

貧富の差、能力の有無、容貌のよしあし、学歴の上下……何もかも不平等に思える世の中ですが、そんな中でも、すべての人間に平等に与えられているものがあります。時間です。ところが、多くの人が誤解しているのです。1日は有限の24時間、その中で時間に使われるのが我々人間だ、と。違うのです。本来、時間は使うものであって、1日は自分の意志でデザインすべきものなのです。ここで、「そうか、お金と同じなんだ」と思った人、その通りです。お金も時間も、自分でコントロールすべきものなのです。

逆に、お金を生むための最も貴重なリソースが時間なのだともいえます。時間を自分の意のままに管理することができれば仕事がうまくいき、収入も増え、生活に余裕ができ、その活力が明日の仕事のエネルギーになる。こうやって人生のよい循環が回り始めるのです。

ここでは、年収2000万円以上の人と同500万円台の人、各500人、計1000人に実施した比較調査の結果を解説しながら、高生産人間と低生産人間の時間やお金に関する行動パターンの違いを見ていきましょう。

法則(1)~(4)
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法則(1)~(4)

最初は、「時間の把握」についてです。

「1週間168時間を何にどのくらい使っているかおおよそ把握している」という設問で、さっそく顕著な差が出ています1日は自分の意志でデザインすべき(法則1)。把握しなければコントロールは不可能ですから、時間コントロールの前提がまさにこれです。それには1日に取り組むべき仕事の範囲である「スコープ・オブ・ワーク」を確認しておくことが必要です。スコープ・オブ・ワークがわかれば、1日の仕事の時間配分を決めることができ、安心感や心の余裕が生まれます。