日常の場面を英語にして独り言で口に出す

フレーズ暗記に挫折した私はその後、いろいろな本を読み漁り、また周りにいる日本にいながら英語が話せるようになったという方の体験談を聞きまくっていました。

するとどうやら「独り言」が非常に効果的な練習法のようだ、という結論に辿り着いたのです。

みんな家で「自分がこんなこと話したいな」と妄想したり、「あ、これ英語で何っていうんだろう?」って思ったのを話したり。それを一人でブツブツ練習してきた、というのです。

実は英語が話せるようになるには、あるプロセスが存在します。

それは

(1)自分が言いたいことが頭に浮かぶ
(2)それを英語にする
(3)口から発する

私の場合、この2番の「自分が言いたいことを英語にする力」が全くないということに、その時気が付いたのです。

単語やフレーズの知識ではなく、その知識をどう使いこなすか。これが重要で、英語が「わかる」ことと「使える」ことは全くの別物。それを痛感したのです。

「知っている」ではなく「使える」フレーズを増やす

そこから、単語やフレーズを覚えるという勉強法をやめて、自分が言いたいと思う日本語を英語にする練習を始めました。

武智さやか『語学書ベストセラー100冊を研究して「最強の英会話本」を作ってみました。』(Gakken)
武智さやか『語学書ベストセラー100冊を研究して「最強の英会話本」を作ってみました。』(Gakken)

まずは大人気の『起きてから寝るまで』シリーズ(アルク)を使い、自分の毎日の行動を英語で表現する練習をし続けました。最初は「『目覚まし時計』って英語で何て言うんだろう?」など単語から始めて、だんだん「今から学校へ行きます。」などの文を英語で考えるようになっていきました。

このようにして、“知っている”単語やフレーズの量よりも、“使える”単語やフレーズの量を増やしていったのです。

そしてそこからは、ふと思った自分の気持ちや今日あった出来事、あるいは友だちや彼氏とカフェに行って話しているのを想像して独り言を言っていました。側から見たら怪しいかもしれませんが、英語ってこの泥臭いコツコツとした作業が一番実を結ぶのです。

森沢洋介先生の大人気シリーズ『瞬間英作文トレーニング』(ベレ出版)にも、日本語を見て英語を口にするトレーニングがたくさん掲載されていますが、一定期間これをトレーニングすることで英作文回路を自分の中に作っていくことが必要だと書かれています。

英語はトレーニング。何度も繰り返して鍛えていきましょう!

【関連記事】
大谷翔平に英語は必要か、通訳に任せるべきか…米番記者が指摘するメジャーで生き残るためのたった1つの条件
ひたすら同じメニューを食べ続ける…大谷翔平がアメリカに渡ってから続けているストイックすぎる食生活
だから「大谷のグローブ」を職員室に飾ってしまう…子供たちの「野球離れ」が止まらない残念すぎる背景
アメリカで「お金に興味のない野球少年」の印象広まる…在米記者が見た大谷翔平の本当の強さ
英語で「Pardon?」と言ってはいけない…おかしすぎる学校英語の正しい言いかえ9選