甘いものを食べても糖尿病にならない人もいる

また、病気の発症には複数の要因が重なっています。病気によっては、持って生まれた体質も深く影響しているかもしれません。

私の親戚にも、煮物の味付けが濃く、非常に甘くてしょっぱいものをたくさん食べていたのに、まったく糖尿病にはならずに90代まで元気に生きていた方もいます。煙草を吸っていてもがんにならない人もいます。逆に40代でまだ若く、健康に気をつけていても糖尿病やがんになる方もいます。

これが○○病を防ぐということも、反対にこれが○○病を引き起こすということも、はっきりと言うことはできないのです。大事なのはやはり、バランス良く食べることではないでしょうか。

さらに、食習慣だけでなく、運動や睡眠、休息することが、病気を予防するために重要であったりします。食事は健康のために重要ですが、万能ではないのです。

「手作り」よりも大切なこと

よく「手作りである方が健康的」と言われます。

けれども忙しい毎日、完璧に料理ができる人ばかりではありません。

手作りの日もあれば、出来合いのものに頼る日もあっていいのではないでしょうか。とくに、離乳食や介護食など、より健康を意識した食事作りを担っている方は、「手作りでなければ」というプレッシャーに押しつぶされそうになっているのを見受けます。

手作りかどうかよりも、「何をどれだけ食べるか」が大切です。便利な市販品を利用することに、負い目を感じる必要はありません。

自宅でおにぎりを準備する女性の手
写真=iStock.com/
手作りかどうかよりも、「何をどれだけ食べるか」が大切(※写真はイメージです)