歴史を学んでいると人脈が広がる
もうひとつ、歴史を知っていると、将来にわたって人との会話が弾む、ということを挙げておきます。世のなか、「歴史は役に立たない」と思っている人が多いわりには、歴史が好きな人が各方面にいます。そして、いろんな分野に人脈を広げる際に、歴史の会話が役に立つことが多いのです。
なにも歴史の先生のように滔々と話せる必要はありません。相手が語る歴史物語に耳を傾け、理解できるだけでも、その人との距離はぐっと縮まります。その意味では、歴史はほかの教科よりも、社会に出てから役立つといえるのではないでしょうか。
まとめれば、「なぜ歴史を勉強しなければいけないのか」と聞かれたら、返す答えは以下の3つになります。
「人間とはどう考え、どう行動する動物なのか、歴史を学んではじめてわかる」
「グローバル社会のなかで私たちのアイデンティティを守るためには、歴史を学ぶしかない」
「社会で各方面に人脈を広げるために、歴史の話題がとても役立つ」。
無味乾燥な年号を覚える意味
そう返答しても、「なぜ年号のような無味乾燥なものを覚えなければいけないのか」と反発されるかもしれません。でも、年号とはとても便利なものなのです。
歴史の事象をたくさん知れば知るほど、それを年代順に並べるのが難しくなります。でも、年号という番号を記憶していれば、簡単に、正確にならべることができます。
年号とは、大事な知識を整理するための道具で、これがあるために、知識の整理がめっぽうラクになるのです。しかも、日本史にも世界史にも適用できるという魔法のような番号で、じつは、年号があるからこそ歴史は勉強しやすいのです。