過去の災害の経験を次につなげる
花梨のような子って、日本中にたくさんいますよね。いままさにICUで治療を受ける子も、手術を待つ子もいる。そんな子どもたちが入院する病院を今日、明日、地震がおそうかも知れません。
どうやったら花梨が助かったかを考えることが同じような子どもたちを守ることにつながるのかな、と。
阪神・淡路大震災以降、災害関連死は5000件を越えるそうです。1つ1つの災害関連死には異なる事情や背景があります。にもかかわらず、これまで遺族の方々が、何に困ったのか、どんな苦労をしたのか、情報や気持ちを共有する場がなかったんです。
後悔は歳月を経ても消えません。過去の災害の被災者で、私のように思いを抱き続ける人はたくさんいるはずです。被災して、いままさに悩みを抱えている方々やご遺族の方も必ずいます。
同じような経験をした人たちと情報を共有することで、いま苦しんでいる人の力になれるかもしれません。それが次の災害の備えになる可能性もあります。
過去の災害の経験を次につなげることが、当事者になった私たちの役割なのかな、と考えているのです。