夢は「ワールドシリーズ優勝」

(ポストシーズンが厳しくなっているからこそ)自分の中の課題であったり、来年に繫がるようなことをひとつでも見つけられたらいいなと。(『Number 1040号』文藝春秋)

「勝つ」ことへの意欲は、大谷にとってとても強いものがあります。

投打の二刀流として成長し続けることはもちろん大切なことですが、それにはチームの勝利があってこそ。これが大谷の考え方です。

トロフィーを掲げる人々の手
写真=iStock.com/Pavel Muravev
チームの勝利があってこそ(※写真はイメージです)

メジャーリーガーであれば誰もが手にしたいのがワールドシリーズの優勝リングでしょう。

これまで11人の日本人選手が手にしていますが、大谷が目指しているのも「打って、投げて、走って、勝って」ワールドシリーズに出場し、優勝することです。

「モチベーションが下がる時」にもできることがある

しかし、残念ながらエンゼルスでは西地区で勝ち越すことさえままならぬ状況が続きました。

結果、ポストシーズン(※)の進出も難しく、8月、9月は来年を見すえての戦いとなり、モチベーションの維持が難しくなっていたのです。

それでも、大谷が全力プレーを怠ることはありませんでした。

ポストシーズンが厳しくなったからこそ、「自分の中の課題に取り組んだり、来年に繫がることを見つけること」を心がけたのです。

ときにはモチベーションを保てないこともあるでしょう。しかし、それでもできることはたくさんあるはずだ。これが大谷流の思考なのです。

※ポストシーズン…… レギュラーシーズンが終了した後に、成績上位チームが順位を決める試合の期間。