メジャー1年目は自信を失いかけていた

能力はあるんだから、自信を持ってやればいいと言ってくれて、すごく励みになりました。(『大谷翔平 二刀流メジャーリーガー誕生の軌跡』辰巳出版)

いつも自信にあふれ、楽しそうにプレーしているように見える大谷ですが、メジャーリーグ1年目のスプリング・トレーニングでは「少し自信を失いかけていたかもしれません」と振り返っています。

日本の若きスターで、ベーブ・ルース以来の二刀流に挑戦するというだけでも大きな話題でしたが、「本当にそんなことができるのか」と懐疑的な見方をする人も多かったのです。

実際、投手としても苦戦、打者としても低い評価しか得られませんでした。

イチローからもらった言葉

しかし、そんな大谷に対し当時のGMビリー・エプラーは「能力はあるんだから、自信を持ってやればいい」と声をかけています。

コーチやチームメイトも皆、励ましの言葉をかけてくれたといいます。

青空を背景にサムズアップするビジネスマンの手
写真=iStock.com/takasuu
コーチやチームメイトも励ましの言葉をかけてくれた(※写真はイメージです)

同じ頃、イチローからも「自分の才能を信じたほうがいい」と言われたことで、大谷はグラウンドに自信を持って入っていけるようになったと話しています。

人はときに不安になり、自信を失いかけることがあります。そんなときにかけられる「温かい言葉」は、背中を押してくれますし、困難に立ち向かう力を与えてくれます。

言葉は人を傷つけることがありますが、同時に人を勇気づけることもできるのです。