睡眠は、もっと「ざっくり」でいい

まずは、

「いまはエネルギーが足りないから、ぐっすり眠れなくてあたりまえ」

と、不眠を気に病まない“心の構え”をつくってください。

その上で確保していただきたい理想の睡眠時間は、

9時間――。

まだ一段階に踏みとどまっている人は、8時間でもけっこうです。少なくとも「エネルギーが落ちない」よう、ケアすることができます。

とにかくエネルギーを充電するためには、ベッド(布団)で横になっている「時間」をきちんと取ることが何より重要です。

そうはいっても、時間に神経質になる必要はありません。

たとえばいままで夜中の12時、1時まで起きていた人なら、一時間ほど前倒しして「ちょっと早く寝る」よう心がければいい。

起床時間によっては9時間に足りないかもしれませんが、日中の“うたた寝時間”をカウントしてもいいし、ほかの日にたくさん寝るなどして、

「1週間でならせば、1日9時間くらい」

といった具合に、1週間で帳尻が合うようにしてもかまいません。

下園壮太『「がんばらない」仕組み』(三笠書房)
下園壮太『「がんばらない」仕組み』(三笠書房)

また「夜中に3回、トイレで目が覚めて、眠れなかった」とか「頭のなかを心配事がぐるぐる回って、ほとんど眠れなかった」といったことがあっても、その時間をマイナスしなくてOKです。

眠れなかった時間も含めての睡眠時間ととらえてください。

「眠れなかった」と思うだけで、心のエネルギーを消耗するので、このようにざっくりとした感じで睡眠をコントロールするのが一番です。

「今日も9時間寝た。睡眠時間はバッチリだ」

目覚めた瞬間に、そう自分にいい聞かせて起きる朝をかさねれば、やがて心身の疲れは軽くなっていきます。

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