平均単価が安くなる
毎月同じ金額で購入していった場合、値段が安いときにはたくさん買えて、値段が高いときには少ししか買わないことになります。
つまり値段が高いものを、高いお金を出してたくさん買う必要がなくなるわけです。
これを繰り返していくと、長期で見た場合、一度にたくさんの商品を購入したときよりも、このドルコスト平均法で購入していったときのほうが、同じ金額を払った場合でも、買った商品の数は多くなります。つまり、購入した平均単価が安くなるということです。
投資信託なら分散投資が可能
次に、新NISA制度の解説に不可欠な、投資信託について説明します。
投資信託とは「ファンド」ともいいます。ごくごくわかりやすく言えば、株式や債券などいろいろな金融商品を1つにまとめてセット販売している商品というイメージです。
個別株の場合は、例えば、私がトヨタ自動車(7203)の株を買う場合、30万円ぐらいの資金で100株を購入するようなイメージになります(2024年1月15日現在の株価)。
この場合、自分ひとりで資金を出してトヨタの株式を購入します。なぜ1株でなく100株かというと、それが日本の株式の基本的な売買単位だからです(最近ではミニ株といって、1株から購入できるサービスもあります)。
一方、投資信託の場合は、投資家から集めたお金をまとめて、それを運用のプロであるファンドマネジャーが運用します。
運用によって得た利益は、投資家が投資した額に応じて分配されます。
投資信託の場合は、1万円程度から買えますし、積み立ての場合は100円から始められる商品もあります。
また、投資信託は、株式や債券などの資産に投資する商品なので、その投信自体を買うことで、自動的に分散投資ができます。
個人投資家が1人で複数の商品に分散投資する場合はたくさんの資金が必要になりますが、投資信託の場合は複数の投資家から資金を集めて1つの大きな資金として運用しますので、少額での分散投資が可能になるのです。