FRBならもっと機動的に政策変更する

日銀に比べてアメリカFRBの発するメッセージはシンプルです。

日銀金融政策決定会合にあたる「FOMC」では、事前予想と異なる結果になることも多いのですが、極端なサプライズはほとんどありません。

市場とのコミュニケーションが機能しているからです。

一方、日銀はメッセージが分かりにくいだけでなく、サプライズを乱発し、為替相場を混乱させています。これは非常に問題です。

為替相場の乱高下は、FX取引をやっている人にとっては「投機」のチャンスかもしれません。ただ、輸出入で外貨を必要とする企業などには大きなマイナスです。金融当局は為替相場の安定のために、もっと努力すべきでしょう。

日銀は異次元緩和に固執しすぎ

日銀が異次元緩和に固執しすぎているのも問題です。

異次元緩和が開始されて10年以上経過しています。日経平均の上昇やインバウンド増加など好影響もありましたが、円安によるインフレを招き、国民の生活はむしろ苦しくなっています。

異次元緩和がムダだったとは言いませんが、固執しすぎではないでしょうか。

日銀は政策変更を大げさに考えすぎています。マイナス金利を解除して金利が急上昇すれば、また利下げすればいい。アメリカFRBならもっと機動的に政策変更しているでしょう。

頭を抱えているビジネスマン
写真=iStock.com/kuppa_rock
日銀は異次元緩和に固執しすぎ(※写真はイメージです)