日経平均株価はこれからどうなるのか。エコノミストのエミン・ユルマズさんは「日本経済は好調だが、円安による物価高の影響で景気後退リスクもある。日経平均は4万円台に向かっていくが、一時的に2万5000円程度まで暴落することも考えられる」という――。

※原則として数値は原稿執筆時点(1月末)のものです。

業績の悪い企業が出てきている

年明け早々に北陸で大きな地震が起きましたが、今のところ日本経済は順調です。

日経平均株価は年明けから大きく上昇。3万6000円を突破し、バブル時の最高値3万8915円の更新も視野に入ってきました。

日本企業の決算も好調です。『会社四季報 2024年1集・新春号』によると、四季報掲載企業3617社の集計で、今期売上高は3.5%増、営業利益は15.0%増となっています。

ただその一方で、来期売上高は3.2%増、営業利益は8.4%増と減速傾向も見られます。

『会社四季報』には、掲載企業の業績を表す「見出し」をランキング化した「見出しランキング」が掲載されています。そのトップ10のうち、8つが「続伸」「上振れ」といったポジティブなワード。残る2つが「下振れ」「反落」といったネガティブワードでした。

大ざっぱな予想ですが、大体8割の企業が好調、残り2割の企業が業績不振だと考えられます。

業績のいい企業と悪い企業に二極化する傾向も見られるのです。

実感のインフレ率は「年率16.1%」

企業が好調な一方、個人消費はどうでしょうか。1月17日に発表された日銀の「生活意識アンケート」では、「1年前より景気が悪くなった」と答える人の割合が58.9%と、前回2023年9月調査と比べても3.9ポイント増と悪化しています。

「景気が良くなった」と答えた割合は9.3%で、前回9月調査比で3.2ポイント減少。「景況感DI」はマイナス49.6と、センチメントが大幅に悪化しています。

その理由として真っ先に挙げられるのは「物価高」です。

「暮らしにゆとりがなくなってきた」と答えた人の割合は56.2%と、9月調査に比べて1.2ポイント減少したものの、「ゆとりがなくなった」理由に「物価高」をあげた人が90.8%と、過去最高を記録しています。

また、「実感の物価上昇率」は「年率16.1%」と、公式の消費者物価指数の数字を大きく上回っています。日本の消費者は公式統計を大きく超える激しいインフレを実感しているのです。

レシートを見ている女性
写真=iStock.com/urbazon
実感のインフレ率は「年率16.1%」(※写真はイメージです)