中年太り解消法は「適切な運動」より「食べる量を減らす」
中年太りは、摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまうことで起こります。そしてその原因は、食べすぎ(カロリーオーバー)と運動不足(活動量不足)にあります。
たくさん食べても、それ以上を消費できればよいのですが、現代のような便利な世の中では運動不足になりがちです。
運動不足が続くと、筋力が低下してやせにくい体になる傾向があります。よく、やせた後にリバウンドするという人がいますが、これを防ぐために運動が重要なのです。
ただ、運動は筋力低下を防ぐためには有効ですが、食べた分をすべて消費するには、あまり現実的ではありません。
おにぎり1個(約180キロカロリー)のエネルギーを消費するには、1時間のウォーキングが必要といわれています。運動で消費できるカロリーは意外に少ないのです。
ですから、中年太りの改善には、適切な運動も重要ですが、食べる量を減らすことがもっとも効果的といえます。
どのくらい太っているかにもよりますが、食事を減らす目安は「腹八分目」をイメージするとよいでしょう。
「腹八分目」のカロリーを求めるたった1つの方法
とはいえ、普段摂取しているカロリーを自己申告してもほとんどの人が過小評価してしまうため、なにが「腹八分目」かを評価するのはとても難しいのが現実です。ここで、簡単に「腹八分目」のカロリーを求める方法をお教えしましょう。
それには、厚労省が示している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」というものを参照します。年齢、性別、身体活動レベル別に、「推定エネルギー必要量」というものが掲載されています。
これは、現在の日本人の平均的な身長と体重の場合に必要な摂取カロリーになります。この値に0.8を掛ければ、自分の身長に対する、平均的な「腹八分目」がどれぐらいかだいたいわかります。
例えば、45歳男性で活動レベルが普通の人の場合、2650×0.8=2120キロカロリーになります。
参考として、厚労省の推定エネルギー必要量を掲載しますが、計算が面倒な人は、これに0.8を掛ければ、腹八分目がどれくらいかだいたいわかります。