韓国の社会問題は異常なスピードで悪化する

韓国の社会問題関連記事を読んでみると、いつも二つの共通点があります。自殺率、学級崩壊、ニート(引きこもり)、出生率などなど、ほぼすべての案件での共通点です。

一つ目の共通点は、その過程です。まず「日本ではこんな社会問題がある」と、どことなく嬉しそうに韓国マスコミが積極的に報道し始めます。そして、しばらくすると「日本だけでなく他の国でも似たような問題がある」とされ、「韓国でも同じ問題がある」と報じられるようになります。またしばらくすると、その問題が日本では少しずつ改善され、韓国では悪化し、日本よりひどいと比較されるようになります。

さらにもう一つの共通点は、スピードです。「韓国にもある」とされた社会問題の悪化のスピードが、日本はおろか他の国と比べて異常なまでに速いのです。

合計出生率もそうです。すでに2018年から1人を下回るようになりました。2018年0.98人(出生児数40.6万人)、2019年0.92人(35.8万人)、2020年0.84人(32.7万人)、2021年0.81人(30.3万人)、2022年0.78人(24.9万人)。

赤ちゃんと抱き合う女性
写真=iStock.com/maruco
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約10年で生まれる子供の数が半減

出生児数は2012年には48万4550人だったので、約10年で半数になりました。2023年になってからの月別出生児数も、1月2万3179人(前年同期比でマイナス6%)、2月1万9939人(マイナス3.7%)、3月2万1138人(マイナス8.1%)、4月1万8484人(マイナス12.7%)、5月1万8988人(マイナス5.4%)、6月1万8615人(マイナス1.6%)、7月1万9102人(マイナス6.7%)です。

2022年9月、これといった理由は特定できませんが、出生児数が前年同月比で13人増えたことを除けば、事実上2015年12月から91カ月間、出生児の減少傾向が続いています。

もうちょっとさかのぼってみましょうか。確認できるデータの範囲では、1970年の出生児数で、100万人を少し超えたことがあります。それから約半分(49万人)になったのが、2002年。100万人から半分になるまで30年以上かかったわけです。

そして、それから10年間は大きな変動がありませんでしたが、2012年(48万4550人)から2022年(24万9000人)にかけて、出生児数が半分になるまで10年しかかかりませんでした。