なぜ韓国人は憤怒を撒き散らかすのか

大体、日本の皆さんからして、韓国人がサッカーの試合結果を理由に韓国の国旗を燃やしたと聞いて、「嬉しい」「彼らこそ日本の味方だ」と思えますか? そんなはずないでしょう。「嫌い」の価値観で「好き」を語って、同調が得られるわけがありません。

これは、韓国関連のブログや本を書いている私だからこそ、「日本が好き」と書くたびに、自分で自分に言い聞かせる部分でもあります。帰化した経緯を記した『韓国人として生まれ、日本人として生きる』(扶桑社)という本を書いたばかりなので、特にそうです。

こんなふうに、韓国人が「韓国終わった」「終われ」「死ね」「全員死ね(以前は『~以外死ね』という表現が流行りましたが、最近は例外を置かずに『全員死ね』『国ごと滅べ』が多い気がします)」などと、憤怒を撒き散らかすのは珍しいことではありません。

「ヘル朝鮮(地獄のような韓国)」という言葉はあまりにも有名で、マスコミ記事などにも説明なしに使われたりします。ただ、流行語ならともかく、やりすぎると韓国では反社会的言動がすぎるとされ、下手すれば警察沙汰、裁判沙汰です。ちなみに、この国旗を燃やした人も、国旗毀損きそんを禁ずる関連法律で警察が追跡していると聞きました。

「親韓派」学者の率直なコメントに共感

ただ、先ほどの「わお、大韓民国は完全に終わりましたね」は、そんな類のものではありません。なんと韓国に何の悪意も持っていない外国の社会学者が、つい口にしてしまった「(良くない意味での)驚嘆」です。

日本でいうとNHK・E(教育テレビジョン)のような放送局として、韓国教育放送公社(EBS)というチャンネルがあります。そのEBSの『ドキュメンタリーK~人口大企画、超低出産~』という番組で、カリフォルニア大学法科大学院名誉教授であるジョアン・ウィリアムズ氏の助言を得ようと、番組スタッフが韓国の合計特殊出生率データを教授に見せました。すると教授は、「こんなに低い数値の出生率を見るのは初めてだ」としながら、両手で頭を抱えて、「わお、韓国は完全に終わりましたね」と話しました。

教授は社会学者でもあり、韓国でよく女性問題、労働問題などをテーマに講演会を行っている、韓国で言う「親韓派」の女性です。写真は載せませんが、データを見た教授のお顔(表情)は、絶望と驚きでいっぱいの映画の名俳優のようでした。そのキャプチャー画像がSNSなどで拡散し、一気に有名になりました。「その通りですw」というコメントとともに。