嫌味さえも、ほめ言葉だと受け取ればいい

しかしときには、モヤモヤした気持ちになるほめ方をされることもあるでしょう。

「これって、ほめているの?」「もしかしたら半分、嫌味?」というモヤモヤを感じてしまうと、どう反応していいのか迷ってしまい、素直に喜べませんよね。

そんなときのお勧めの切り抜け方は、「謙虚に喜ぶ」+「やんわり否定」です。

例えば、「女子力、高いよね」「運がいいよね」と言われたとしましょう。

そんなときは、次のように答えればいいのです。

「そんなふうに思ってもらえてうれしいです。でも実は、『男子力』のほうが強いんです」
「そんなふうに思ってもらえて光栄です。でも実は、人に言えない苦労があるのです」

森優子『相手を立てるのがうまい人 仕事・人間関係がポジティブに変わる!』(三笠書房)
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「やせた?」「太った?」と言われたとしましょう。やせて、あるいはふっくらしてきれいになったというポジティブな意味なのか、不健康に見えるというネガティブな意味なのか、受け手としてはモヤモヤしますよね。

そんなときも一旦、相手の見立てを尊重すると謙虚さが伝わります。

「よくわかるね。でも実は、やせてないのよ」
「よくわかるね。太ってないと思うけど、健康管理に気をつけなきゃね」

「もしかしたら嫌味かもしれない」という思いがよぎっても、ほめ言葉だと受け取ってしまえばいいのです。

自分の思い過ごしでも、相手に失礼にならない

相手の見立てを最初から否定せずに、一旦は認めて、そのうえでやんわり否定するのです。それならば、相手は嫌な気持ちにはならないでしょう。すると相手は「この人に嫌味を言っても効き目はない」と判断して、それ以上は言ってこなくなる可能性が高まります。

あいまいで、半分嫌味のようなほめ方をする人は、精神的にどこか幼くて、自分に自信がない人が多いようです。それを頭に入れておけば、相手への見方が変わって、とっさの返答にも余裕が出てくるのではないでしょうか。

モヤッとしたほめ方をされたら、「謙虚に喜ぶ」+「やんわり否定」のセット、もしくは相手の見立てをまずは尊重して相手を立て、やんわり否定で切り抜けましょう。

もしモヤッとしたのは自分の思い過ごしで、素直に本心からほめてくれていたのだとしても、相手に失礼にはならないので安心です。

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