NISAの専用口座はひとつだけ

身もふたもない話ですが、新NISAでのインデックス投資は資産がある人には長期での勝ちが確定するような仕組みです。ただ、資産がなくても仕組みを理解していれば、コツコツと積み立てることでお金をいつのまにか増やせます。

個人的には、これからも日本に住み続ける日本人はつみたてNISAをやっておけば間違いないというのが私の投資の結論です。

何をどこで買えばいいかがわかった人にとって、意外なハードルが口座の開設です。「そもそも、どうやって始めればいいのですか……」「面倒くさそう」と挫折ざせつしてしまう人も珍しくありません。

NISAを利用するには証券会社か銀行、信用金庫などの金融機関に専用の口座を開設する必要があります。1人当たり、口座は1件しか持つことができません(投資信託の取引は複数の金融機関で可能ですが、税金の優遇があるNISAの口座はひとつです)。

これから開設する人は、楽天証券かSBI証券を選びましょう。ウェブサイトから必要な書類をネット経由で送って申し込めば、1~2週間で手続きは完了します。投資と聞くとハードルは高そうですが、クレジットカードくらいの感覚でつくれます。

クレジットカードでの自動積み立てがお得

また、税金の処理については、投資で利益が出ても、何もしなくても平気な仕組みが利用できます。口座を開設する際に「一般口座、特定口座どちらにしますか」という項目が必ずあります。

ここで「特定口座、源泉徴収あり」を選んでください。金融機関が1年間の取引の結果を代わりに計算してくれます。みなさんは、長期保有の上、将来的にNISAの枠外でも投資をするときは「特定口座、源泉徴収あり」を選びましょう。

売買の損益を計算してくれて、その額に応じて税金も納税してくれます。細かい手続きもせずに、所得税と住民税を自動的に差し引いてくれます。会社員の方が毎月の給与から税金が天引きされるのと同じです。

「証券会社がつぶれたらお金は戻ってくるのか」と心配している人もいるかもしれません。証券会社には投資家から預かった資産と自社で保有する資産を分けて管理することが義務づけられています。ですから、万が一、証券会社が倒産しても、仕組みとしては全額戻ってきます。

つみたてNISAをどうすれば続けられるか。これは簡単です。自動的に続ける仕組みをつくってしまいましょう。