※本稿は、品田一世『“カナダ式”で幸福度も資産も増え続ける! いつのまにか億り人になれる超マネーハック』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
投資信託は大きく分けて2種類ある
投資信託は商品さえ選んでしまえば、投資先の吟味などはプロにお任せできます。
商品は無数にあります。具体的におすすめの商品は後程お話ししますが、その前に大きな枠組みをさらに理解しましょう。
投資信託はみなさんの代わりにプロが市場で株や債券を買います。この際にどのように買うかはプロにお任せになりますが、買い方の大きな方針は選べます。大きく2つの種類があります。
ひとつはインデックスファンドです。
これは日経平均株価などの市場の指標に価格が連動するように運用する商品です。仕組みもわかりやすいですし、値動きの理由も理解しやすいです。
例えば日経平均に連動する商品でしたら、日経平均価格が上がれば価格が上がり、下がれば下がるように市場で株式を機械的に取引します。
株式指数には、他にも国内ではTOPIX(東京証券取引所のプライム市場に上場する全銘柄を対象とした指数)があります。海外ではNYダウ平均(ニューヨーク証券取引所やナスダック上場の30社の株価から計算した指数)やS&P500が有名です。
株式だけでなく債券などさまざまな市場に指標があり、それに連動したインデックスファンドが存在します。いずれも市場平均とほぼ同じ運用成績になります。
あまり儲からないインデックスを勧める理由
もうひとつの運用方針がアクティブファンドです。プロが独自の視点で銘柄を選び、市場の指標を上回る運用を目指します。当然、運用するプロの腕次第で運用成績も左右されます。内容も千差万別であり、例えばベンチャー企業に特化した商品もあれば、業種に特化した商品もあります。
「どっちがいいんですか」といわれると、私のおすすめはインデックスファンドを買うことです。
「インデックスファンドってよく聞くけど、市場の平均点ではあまり儲からなさそう」という声もあるでしょう。
確かに市場全体が下がればインデックスファンドは必ず下がりますし、市場全体が上がっても市場の平均よりも大きく伸びることはありません。インデックスファンドはいわば市場全体を買うようなものです。
株式会社は成長を目指します。ですから、長期的にみれば浮き沈みはあっても、市場全体は成長します。資本主義が終わらない限り、世界的な大暴落があっても右肩上がりになるともいえます。個別企業の成長は見通せませんが、市場全体は成長するという発想です。
ですから、インデックスファンドは平均以上に儲かりませんが、平均以上に損もしません。
ただ、市場全体と連動すれば当然、あまり業績が良くない企業の株価も反映されます。
これを効率が悪いと考える人もいるでしょう。