日本の識字率は100%とされているが、実際には多くの子供たちが読み書き障害を抱えている。書体デザイナーの高田裕美さんは「教科書に使われる書体には、『とめ・はね・はらい』などの線の流れ、独特の線の細さ、書体ごとの形の違いなど、文字を習う教育現場だからこそ無視できない課題が山積していた。こうした課題を解決するために開発したのが『UDデジタル教科書体』だ」という――。

※本稿は、高田裕美『奇跡のフォント』(時事通信社)の一部を再編集したものです。

教室で手を挙げている子どもたち
写真=iStock.com/recep-bg
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文字の読めない子どもたち

少しだけ、想像してみてください。