ものすごい勢いで拡散されたツイート
驚いたことに、このツイートは投稿した直後から、ものすごい勢いで拡散されました。
当時(2019年4月)、2万件を超えるリツイート、3万8千件の「いいね」がつきました。
「まさかこれほど大きな反響があるとは……」
私は嬉しさよりも驚き半分、拡散される怖さ半分という心境でした。
そしてアカウントに続々と届くコメントは、どれも切実なものでした。
“うちも小三の息子は障害があるため、字を書くのが苦手で漢字が覚えにくいそうで、すでに字を書くことすら嫌になってきてしまっています。フォントを変えることで子どもの中で何か変わるなら、うちも試す価値はすごく大きいと思いました!”
“まさに私、コレです! 読めないことはないが明朝体だと脳が拒否する感じがして読みたくない。私は運よく? 普通に教育を受けられて人並みにできてきたけどこういう症状があるんだってことが広まれば対処ができますよね”
“読みに困難のある人は日本にもたくさんいると思います。企業としてUDやアクセシビリティに取り組むことが企業の価値につながることを実感してほしいです。そして、ほかの企業にも広がってほしい。”
社会には、男の子と同じように、文字が読めずに苦しんでいる子どもたちが、まだまだたくさんいます。同時に、困難を抱える子どもたちの痛みに寄り添い、エールを送ってくれる人々もたくさんいるはずです。
思わぬきっかけから、アイデアが生まれ、試行錯誤し、何度も形を変え、世の中に放たれ、一人の男の子に届けられたUDデジタル教科書体。
そんな奇跡的な出会いが、一人でも多くの子どもたちに訪れることを願っています。