健康診断を受けて高血圧と診断されたので、医師の指導で減塩に励んでいる人は少なくないだろう。しかし、「減塩はムダ」だと言うのは、医師の大脇幸志郎氏だ。健康診断と医療ビジネスの裏側について、9月22日(金)発売の「プレジデント」(2023年10月13日号)の特集「知らなきゃ大損!『健康診断』のウラ側」より、記事の一部をお届けします――。

I.健診編

1.健康診断にメリットがないエビデンスとは

健康診断は、健康状態を確認し、病気を予防する目的で行われます。ですが、結論から言えば、健康診断に健康上のメリットはほとんどありません。

2019年に、過去の研究データをすべてまとめた論文が発表されました。その中で、健康診断を行った人と行わなかった人で、病気による死亡率に差がつくかどうか検証しています。論文の要旨にはたった一行こう記されています。

9月22日(金)発売「プレジデント」(2023年10月13日号)の特集「知らなきゃ大損!『健康診断』のウラ側」では、本稿のほか、高血圧や糖尿病など身近な医療の不安や不満をテーマに、一生使える最新情報を満載しています。